島根
おだし:鮎
おもち:丸 煮る
レア度:★★
レシピ
二人分
エネルギー150kcal 食塩相当量 1.7g (一人当たり)
● 干し鮎 | 1尾(20g) |
● 水 | 400ml |
● 薄口しょうゆ | 大さじ1(18g) |
● 丸もち | 4個(120g) |
● 十六島(うっぷるい)海苔 | 3g |
● 日本酒 | 適量 |
- ① 水を張った鍋に干し鮎を入れ、鮎がふっくらと戻るまで1時間以上浸しておく。
- ② 強火にかけ沸騰したら、弱火で1時間ほどクツクツと煮込む。
- ③ ザルにキッチンペーパーなどを敷いて濾す。
- ④ 鍋で再び温め、薄口しょうゆで味を整える。
- ⑤ 別途、丸もちを軟らかくなるまで煮る。
- ⑥ 器にもちを入れ、④を加える。最後に、日本酒に浸した十六島海苔を上に乗せる。
調理のポイント
伝統的に十六島海苔をほぐすのに日本酒が用いられます。サッと浸した後に、箸で軽くほぐすことで、磯の香りが広がります。
お雑煮にまつわる豆知識
島根県は知る人ぞ知る「お雑煮天国」。
各地域では、それぞれブリ、アユ、ハマグリ、黒豆、錦糸卵、小豆などが使われ、バリエーションに富んでいます。
その中でも、特に珍しいのが奥出雲で食べられている、十六島海苔に代表される「岩のり雑煮」。
丸もちを煮込み、海苔を乗せるという、シンプルなお雑煮ですが、おだしに干し鮎が使われているのが、全国的にも大変珍しい食文化です。
十六島海苔とは・・・
十六島(うっぷるい)とは、出雲市の地名です。
一般的な岩のりに比べてしっかりした歯ごたえでコシがあり、磯の香りが高く・上品な味わいが特徴。
荒波でもまれた日本海でしか採取されず、また採取時期も12月初めから翌年2月頃までの寒い間のみで、とても希少な海苔とされています。
奈良・平安時代には、貢納品として朝廷へ納められていたという歴史もあります。
島根の食文化・ローカルフード
鮎のだしは、島根県の他のエリアのお雑煮でも使われています。
たとえば、石見地方では黒豆を乗せたお雑煮が食べられていますが、そこでも鮎のだしが使われています。
日本一の清流とも言われる高津川などで採られる天然鮎は、古来より様々な料理に使われてきました。
川魚の鮎のだしは、海の魚のように塩分がないためあっさりとしていて、さらっとした風味ですが、脂ののった身からうまみがだしに溶け出して何とも言えないコクが生まれます。
干し鮎として保存食ともなることから、お正月に食べるお雑煮や煮物に使うだしとして大変重宝されてきたそうです。
全国ご当地お雑煮歌留多一覧
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